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「化膿止めも塗っとくわ」
大きめの傷パッドが貼られた。
「あとこれ渡しとくから、朝と夜にこの薬塗って傷パッド替えて」
「はい…」
「程々にしなさいね」
「え?」
数枚の傷パッドと薬を渡された。
そして保健室を後にした。
最後のあれはどういう意味だったんだろ?
「教室戻る?」
「うん…あっ…と、その前にスマホ、音楽室に忘れて来たから取りに行っていい?」
「いいけど…大丈夫?」
鷹来くん、最初は何だこいつって思ったけど、思いやりあって優しいな。
さっきの今で、音楽室に戻るのは大丈夫かって聞いてくれてるんだよね。
「大丈夫だよ」
二人で音楽室に向かい始めた時、文化祭終了の放送が掛かった。
『只今の時間で、文化祭1日目は終了です。残っている生徒は、18時までに学校を出ましょう』
音楽室に着いて、祥馬が俺のスマホを置いた机まで向かう。
そこには俺のスマホがあり、手に取り画面を開くと佑嗣からのメッセージと着信がすごいことになってた。
「やば…」
「なぁ神代」
「ん?なに?」
スマホから顔を上げ、少し離れた所に立っている鷹来くんを見た。
「前に、どうやったら好きって消せるのかって言ってたじゃん?」
「あー…うん、、」
それは、独り言のつもりで呟いた言葉。
少しずつ鷹来くんが俺に近づいてくる。
「一番手っ取り早いのは、新しい 好き を見つけることだと思うよ」
「……」
目の前に立つ鷹来くんを見上げる。
「で、その相手に俺がオススメなんだけど、どう?」
「ふっ…笑える」
「反応が酷いな」
「ごめんごめん。でもうん、いいかもね」
「えっ?」
鷹来くんは驚いた顔をした。
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