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「祥馬っ…もうほんとに…」
「今日別れるから」
「…っ!!だめだ!」
「いや、もう決めたから」
「別れるって…澪央ちゃんと?」
「そうだけど」
「何で?」
佑嗣は何も知らない。
まだ、昨日のことを話せない…
「…俺からは何も言わねぇよ。瑛翔、お前からなら話してもいい」
「…話すわけっ…!」
「それ言いたかっただけだから、先行くわ」
そう言って、あっさりと祥馬は改札へ入って行った。
「瑛翔」
いつもは優しい佑嗣の声に、怒気が含まれているのがすぐに分かった。
「…なに…?」
「お前本当に鷹来に話す気ある?」
佑嗣はエスパーなのか?
勘が鋭すぎて、時々怖い。
「…あの、」
怖くて佑嗣の顔が見れない。
何も言えないでいると、佑嗣が先に口を開いた。
「とりあえず早く行こう。遅刻する」
先を歩いて行く佑嗣の後を追った。
学校に着いたのは始業の5分前で、昼休みに話を聞かせるように言われた。
まるで地獄へのカウントダウンのように思えた。
そして、そういう時ほど時間が経つのが早く感じる。
「瑛翔、来て」
「…」
無言でついて行った。
そこはいつもの空き教室。
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