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「到着しました。こちらが理事長室です。」
「ありがとうございます!」
とりあえず、無事理事長室に到着っ!
「では、私はこれで失礼致します。」
檜佐木副会長が足早に去ろうとするものだから、待ってって声をかける前に服を掴んでしまった。
「……なんですか?」
あくまでニコリと対応してくる檜佐木副会長を見て僕はどストレートに心でもやもやしていたことを言ってしまった。
「えと、大したことじゃないと思うんですけど!檜佐木副会長はもっとニコリじゃなくて、ふわっのがいいですよ!たぶん!」
「……語彙力が欠如しているようなのですが?」
「えと、違うくて、檜佐木副会長はなんで仮面みたいな笑顔なんですか?」
「えっ?」
「ずっと思ってたんです。綺麗な仮面の笑顔も素敵だとは思うんですけど、なんだか違和感があって……。初対面なのにいきなりごめんなさいっ!」
なんだか言葉にしている間に何か悪いことを言っているような気がしてきて最後に謝ってしまった。
「ふふふ、あはははっ!」
いきなりの笑い声に僕はまたびっくりして顔を上げてしまった。
「ふぇ?」
「いやぁ、驚きました。まさか初対面のあなたに言われるだなんて。ふふふ、あなた、面白いですね」
さっきとはまるで違う笑い方に少しドキリとしてしまう。
無邪気に笑う檜佐木副会長は天使そのものでキラキラってしていた。
「私のこと、来副会長と呼んでください。それでは、また会いましょうね?」
「えっ、あっ、はい…?」
不思議そうな顔をしていると来副会長は踵を返してスタスタと元きた道を去っていった。
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