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枯渇するオアシス
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「あー!やっと一人でのんびり出来る!」
白田は一日の仕事を終え、シングルベッドへ背中から大の字に倒れた。本当は空元気もいいところで、以前はオアシスだった狭い自室の天井を眺めても気分は晴れない。それどころか後を追うようにため息までも出る。
「先生どこに行ったのかな、またジムかな。」
黒谷は最近、夜になるとジムに出かける事が多くなった。もともと自宅にこもる事が多い仕事なので、意識して出て行かないと運動不足になるらしく、それを解消するためのジム通いは以前からで、白田の知る限りではたまに気が向いたら、空いた時間にふらっと行くような感じだった。
「先生好みの綺麗な女の人がいたりして。あの性格さえバレなければモテるだろうし。いや、バレてもモテるのか。」
黒谷の好みなど知りもしないのに、見知らぬ女性相手に落ち込む。性行為を拒み続けて約一ヶ月、黒谷の目の下には再びクマが刻まれている。そろそろイライラが爆発して猛牛が突進してくるのではないかと思っていたが、抱き枕を要求されることもなく、なかなか辛抱強く持ち堪えているのは他に相手が出来たのだと思えば納得もいく。
「これで良かったのかな。」
自分が始めたことなのに早くも後悔しそうになる。もやもやした気持ちのまま、眼鏡を外してごろりと横向きになる。本当は心身ともに黒谷を欲しているのに、それを抑え込んでいて今にも爆発しそうなのは寧ろ白田の方だった。
目を閉じて、最近は優しい顔付きになった先生の顔を浮かべ、その手つきや手順をなぞるように布越しに下半身へ触れる。大した時間もかからずに勃起したのを狭いジーンズから解放し、パンツの中へ手を入れて取り出した。
「んっ、」
声を殺しながら扱くと更に硬度を増し、やがて濡れた音が空間へ響く。じんじんと腰が疼いて揺れる。前だけの刺激では物足りなさを感じて、片方の手を尻の方へ無意識に伸ばし、物欲しげにひくつく穴の表面を撫でてハッとした。
「うわ!ウソ、」
ぱっちりと目を開け、夢から覚めた気分で慌てて手を前へ戻す。黒谷のことを思いながらの自慰とはいえ、今までアナニーは経験がない。中からの刺激を欲している気持ちを抑えて何とか踏み止まり、竿を両手で握り直してくちゅくちゅと音を立てて上下する。括れを擦り、ひたすらに集中して快感を拾う。いつもより時間をかけ、やがてぱつぱつに張り詰めたものが弾けた。
「っ、ぁ、」
口を結び、ビクンッと背を外らせ手の中へ放つ。慣れ親しんだはずの快楽は、いつもよりもずっと小さく満足感がない。原因はわかっているのに燻ったように疼く場所を無視して、ティッシュで手を拭い去る。
「風呂入ろ。」
白田は怠い体を起こし、スッキリするどころか何倍も疲れた気分でパンツとジーンズを履き直して自室を出た。
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