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「僕はタイアント王国から来たんだ。中等部からの編入だから今年で5年目だけどみんなとは一度も会ったことないよね?」
「確かにそうですね〜まぁ中等部までは寮生活でも学年合同でする行事も無かったんでほとんど上も下も交流が無かったですからね〜」
「もー、チーはいつも眠そうなんだから!ちゃんとキリって話せるようにならないとっ!」
「ん〜?リュウはかわいいねぇ」
「もうっ!チィ!」
語尾が気の抜ける話し方をしているのはバンダン王国第5王子チャイア・ラント・ジュノシス(チー、チィ)だ。いつも眠そうで放っておいたら寝てしまっていて、寝ている間に無意識に時を止めてしまうという何とも言えないことをしでかしてしまう。
そんなチーとリュウの会話を微笑ましそうに見守っているリィーフ先輩はもはや聖母に見えてきた。
「王子様方は仲が良さそうで羨ましいよ」
「?」
「いや、なんでもないよ。じゃあ今日のこと少し説明していくね?」
「あ、はい。お願いします」
「えーっとまず、クラス分け用紙を総合館入口右手側に設置してるからそこから確認して貰えるかな?そして普通なら自分のクラスの席に着くのだけど、王族の方の入学式は舞台での発表があるからみんなクラス分け見たら舞台の方に行ってね。多分ここまでは第3、第4王子から聞いてるかな?」
「「「「「「・・・聞いてないです」」」」」」
「・・・あぁ、まったくあの方たちは、、」
我らがリィーフ先輩が怒ったのか腰に手を当ててやれやれと首を振る。俺達は何故か申し訳なく思って謝罪の言葉を伝えるとリィーフ先輩は慌てて「君たちのせいじゃないよ!!ごめんね!」と逆に謝られてしまった。あぁもう一生ついて行きたい。
「じゃあ説明が終わってプリント回収した後舞台の方まで案内するね」
「ありがとうございマス!」
少し語尾のイントネーションが違うのはミャーライ王国第5王子スゥー・ティア・シラシス(スゥ)だ。先を視る力があり、少しわがままな部分もあるが何故かスゥなら許せてしまう。そんなスゥがお礼を言うといえいえとリィーフ先輩がスゥの頭を撫でた。気持ちよさそうに目をつむって「んふふ」と笑うスゥを見て少し羨ましく思ったのは俺だけではないだろう。
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