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僕らの恋ジジョウ~優しき飼い主様×ニートの野良猫くん~柳田 竜彦編【上巻】
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俺、あいつが話したくなければ、無理に話してくれなくてもいいと思ってきた。
でも、ここまであいつのこと、知らなかったんだな・・・。
「ねえ、私からも質問してもいい?」
「えっ、はい、もちろん。」
「翔とは、どんなふうに知り合ったのかしら。」
「俺の家の近くのベンチに、ずぶ濡れで座ってて。時間も結構遅かったですし、一人で夜にどうしたんだろうって思って声をかけたんです。そしたら家出して来たっていうし、帰る家もない様子だったので、とりあえず家に入れてあげて、それからずっと一緒に住んでます。」
「確かに、あの夜雨が降って、すごく心配したのを思い出しました。」
「翔さんとお母様は、ずっと連絡取られてたんですね。」
「えぇ、最初は連絡しても無反応だったんですけど、ある日突然連絡が来て、安心して欲しいって言われてたし、それからちょくちょく連絡も来るようになったので、あまり心配しないようにしてたんですけど。それでも最初は不安ですよね。」
「そうですよね・・・。俺も早く本人から連絡先を聞いて、翔さんのご自宅にお電話したかったのですが、なかなか教えてもらえなくて。」
「でも、ここ半年はあんまり心配してなかったんですよ?」
「えっ?」
「だって、あの子が楽しそうに話してくれるようになったんですもん。あなたとの生活を。」
「そうだったんですか?」
「最近のあの子の電話の話題、あなたの愚痴ばかりでしたよ?うふふ。」
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