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僕らの恋ジジョウ~優しき飼い主様×ニートの野良猫くん~柳田 竜彦編【上巻】
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* * *
その後、俺らは数回したのち、俺は翔を布団の中で抱きしめながら、あることに気付いた。
「あっ、十二時過ぎてる。誕生日おめでと。」
「ありがとう・・・。」
「じゃあ、さっそく翔にプレゼントあげる。ちょっと待ってね。」
「えっ?別に今じゃなくてもいいのに・・・。」
「いや、今渡したいの。はい。」
そう言って、俺は小さめの紙袋を渡した。
「なんだろう・・・。これって・・・。」
「そう、それはご両親からのプレゼントだよ。」
手紙には、お母さんの文字で『翔へ』と書かれており、中には立派な時計が入っていた。
「お母さんがね、それを翔に渡してほしいってもらったんだ。本当は、二十歳の誕生日の日に渡すつもりだったらしいんだけど、家出して、なかなか渡せなかったって。」
翔は、泣きながら手紙を読んでいる。
「あとね、お父さん、すごく後悔してるんだって。」
「えっ・・・?」
「翔には、お兄さんと同じようにしたせいで、辛い思いをさせてしまった。もっと翔に合わせて、優しく接してあげればよかったって。お父さん、翔にすごく謝りたいんだって。だから、近いうちその時計をつけて、実家に帰って、お父さんの話聞いてあげて?」
翔は、ワンワン泣いて、子供みたいだった。
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