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人は見かけによらず…の巻
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(終わった…終わった…終わっ)
「おう、兄ちゃん」
「ひゃいっ!!す、すみましゃい!!」
声をかけられ、変な声がでたうえに噛んでしまった。
「怪我はねぇかい?」
「え」
思いがけない言葉に、頭が真っ白になる。それに加え、さっきまでの表情からは想像もできないほど、優しく微笑んでいる。
「ろうかはちゃんと前を向いて歩けよ〜」
「は、はい!すみませんでした!あ、あの!お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか!?」
「ん?俺か?俺は3-Fの担任の守谷隆信(モリヤリュウシン)だ。ちなみに、俺の息子もそのクラスにいるから、仲良くしてやってくれ。」
「せ、先生!?…はっ!」
(まずい!さすがに失礼だった)
とっさに口を押さえるも、手遅れだったらしく…
「なんだ?先生に見えないってか?」
(睨まれてる、めっちゃ睨まれてる!!)
「いや、あの、そのぉ、」
「はっはははは!だろーな!俺でもこんな見た目のやつが教師とか言われても信じねぇわ!いやぁ、普段あいつらと関わってっとこれが普通に思えてくるからいけねぇ。だから気にすんな。」
「は、はぁ。」
(なんて言うか…めっちゃいい人感でてねぇか!?なんだこのギャップ!!こういうキャラ結構好きだったなぁ〜)
「お、そろそろ時間やべぇんじゃねぇか?見たところ、Fクラスのやつじゃないだろうし。きーつけて戻れよ。」
「はい!ありがとうございます、守谷先生!」
守谷先生は、後ろ手に手を振りながら去っていった。
朝比奈くんたちの時もそうだったけど、人を見た目で判断するのはやめようと心に誓った。
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