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初めまして、同室者くん…の巻
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ピピピッ…ピピピッ…
目覚まし時計の音がうるさく部屋に鳴り響いている。朝日が眩しい。
体のきしみが昨日の地獄を思い出させる。気を失っても、すぐに水をかけられ意識を取り戻す。その繰り返しで、ひたすら腕立て伏せをさせられた。
あれを乗り越え、今、朝日を拝めることに涙が出そうだ。
感傷に浸りながら、きしむ体を引きずり、リビングにたどり着く。朝食の支度をしようとした時、向かいの同室者の寝室のドアが開いた。
中から出てきた人物は、クリーム色の髪に整った顔立ちをしていた。
「お、おはよう!君が同室の人?俺、記憶喪失になっちゃって、君のこと覚えてないから、自己紹介してほしいな!」
「は?」
同室者くんは、何故かこちらをじーっと伺い、睨んでいるようにすら見える。
(なんだ?というか、パンイチかよ。イケメンのパンイチは変態臭さよりも爽やかさの方が上回るってか。けっ!気に食わねぇ!)
「いや、は?じゃなくて、自己紹介お願いしたいんですけど?」
少し冷たい言い方になったが、イケメンに対してだから罪悪感なんてものはない。むしろこれぐらいで丁度いいんだ!と考えていると、同室者くんが口を開いた。
「君に名乗ったところで、僕にメリットなんてないからやだなぁ〜。記憶喪失かなんか知らないけど、今後僕に気安く話しかけないでね〜。」
(第一印象は悪い方が後から仲良くなれると聞いたことがあるが、これは仲良くならなくていい!むしろなりたくない!)
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