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''お約束''…の巻
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チラッ
第一体育館裏に到着。木の影から様子を伺うが、まだ誰も来ていなかった。一息ついたのも束の間、数人の集団がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。もしかしてとは思ったが、告白の類ではなさそうだ。
(さて、どうしたもんか。前を歩くちっこいのは別として、その後ろのガタイのいいやつらはどうする…。いや、この前の体力テストの結果から考えると、ちっこいのにすら勝てないのでは?)
第一体育館はFクラスの校舎に近いため、少し覗いてみてやばそうなら守谷先生にチクることを思いついたのだ。そして、やはりやばそうなので今すぐ逃げたい。だがしかし、ここで1つ問題が…。
(今出ていけば、絶対バレる!!)
そう、今太郎が隠れている木は体育館と怖い集団の間にあり、こっそり逃げることが出来ない。先程まで完璧だと思っていた作戦が破綻し、急にピンチに陥った。半ば焦る俺はとうとうやってしまった。
バキッ
「誰?」
(ひぃいいい!!俺のバカ!!お約束の展開ってか!?ちくしょー!!)
足下に注意を払うのを忘れ、落ちていた枯れ木を見事踏んずけてしまった。
「大人しく出てきなさい。」
みんなの視線が、一本の木へ集まる。
そのうち、しびれを切らしたガタイのいい男達が近づいてきた。
(やばいやばいやばい!どうする!?…いや、まてよ。お約束の展開ってことは、あれで回避できるかもしれない!一か八か…やってみるしかねぇ!)
「おい!いい加減出てきたらどうだ!」
「……に、にゃーん」
「……猫?」
(…は、恥ずかし!30のオッサンがにゃーんだなんて!ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!)
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