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だから正臣さんのことは好きだった。正臣さんが父さんに抱いている感情とは違うけど、ひとりの人間として、同じヴァイオリニストとして尊敬していた。正臣さんから学びたいことはたくさんあったのに…。
「赤城先生…俺…もう…イキそうです…あっ…俺の全て受け止めてくださいッ!!」
「あッ…だ、ダメッ…あんッ…ヤメ…あッあああぁッ…!!!」
正臣さんが僕の中で果てた。ドクドクと熱い液体を注がれながら、正臣さんへの敬意が失望に変わっていく気がした。
…………。
「はっ…!?」
目が覚めると見慣れた天井が見える。俺は身体を起こして震える身体を抱いた。小学6年生の夏…俺は義父さんとヴァイオリン講師である正臣にレイプされた。まだ恋も愛も知らない俺の身体に男に抱かれる悦びを刻み込んだ。その後もふたりに身体を弄ばれる日々は続き、小学を卒業するころにはすでに取り返しの付かないことになっていた。中学に上がった俺は達紀や正臣に抵抗できずに組み敷かれる自分が嫌いになってそんな自分を否定するために髪を赤く染め、耳にはピアスを付けた。
「……はあ…」
最悪の夢を見てしまい、朝からブルーになる俺、正直学校に行く気分ではない。サボることを決めた俺は二度寝を決め込む。達紀と正臣に犯されて以降、真面目に生きていることが馬鹿らしくなった俺はこうして気分次第で学校を休んでいる。
「……さすがにもう寝れないな」
昼までぐっすり眠った俺はベッドから降りてリビングで昼食を取る。眠り過ぎて眠れなさそうな俺は防音室でヴァイオリンの練習を始めた。学校を休んでいても俺がすることはヴァイオリンの演奏だった。俺は今朝見た悪夢から目を背けるために必死でヴァイオリンを弾いた。しかし、今朝の悪夢が尾を引いているせいで身体に異変が起きる。
「……クソッ…!!!」
一心不乱でヴァイオリンを弾いていると身体の中心が熱くなる。俺はこの防音室で何度も達紀に犯されている。その時の記憶が俺の身体を熱くする。俺は邪念と戦いながらもヴァイオリンを弾く。
『あッ…んッ…やッ…んん…』
『何が嫌だ、躰はこんなにも感じているのに…』
『ち、ちがッ…あッあッ…んッ…』
『違わない…お前は天性の淫乱だ、陽…お前は男に抱かれるためだけに生まれて来たんだ』
達紀に犯された時の記憶がフラッシュバックする。達紀達によって刻まれた淫蕩の記憶は俺の唯一の楽しみであヴァイオリンまで侵食し始めている。
「陽…ずいぶん精が出るじゃないか」
悪魔の……俺を地獄に叩き落とした悪魔の声が耳元で聞こえた。俺の身体が恐怖で震え出す。あの夏以降…達紀が俺に暴力を振るうこと自体は減った。
「達紀…」
俺はヴァイオリンを弾く手を止め、後ろから俺の肩に回す達紀を見上げた。
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