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「もう、良いよ…」
幸せになって、そう言ってもう全部終わるのだと諦めていたのに。
「傍にいて…」
言葉の先に見えたのは、また始まる二人の未来だった。
「好きだよ、大好きだ」
彼の腕が僕の背中に回され、ぎゅっと強く抱きしめられる。
ごめん、ごめん、と涙を零す彼を僕も強く抱きしめる。
諦めなくても良いの?
僕は相変わらず弱くて、恋人らしい事もちゃんと出来るか分からないのに。
でも、君が、こんな僕でも愛してくれるのなら。
「愛してるよ」
幸せだ
その日は、狭いベッドに体を寄せ合って眠った。
明日は会社に行って、やっぱりもう一度頑張らせて下さいとお願いしよう。
隈が酷く、やつれ、顔色の悪い恋人の頬を撫でると、眠りながら見た事のない、柔らかな笑みを浮かべていた。
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