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昴side.
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「好き」。
海斗がそう言った時、自分が予想してた以上に嬉しくて。
そう言う海斗があまりに可愛くて。
あぁ、好きだなぁ。と思った。
海斗がどんな気持ちで言ったのかはわからないけど、僕の目を見て言ってくれた。
頬を赤らめて、一生懸命。
海斗はいつでも僕の要求に応えようとしてくれる。どこが怖い?と問い質した時、出ない声を振り絞って答えようとしてくれてたのを知っている。だけどそんな海斗に、僕は答えさせなかった。
好きな人が。大好きな人が僕を怖がってる、なんて。
それが僕の言動のせいだとわかっていたから。そんなこと、信じたくなかったんだ。
答えさせないために、海斗の首を絞めて。苦しむ海斗を見て、思った。
このまま殺してしまいたい。そうすれば、海斗は永遠に僕だけの物になるから。
永遠に一緒にいられるから。
でも海斗は言った。死にたくないって。
そうだよ。海斗は死にたくないに決まってるじゃないか。だって海斗にはまだ未来があって、夢もあって、希望もある。一生一緒にいたいと思える女の子と付き合って、結婚して、家族を作って。
僕が告白なんてしなければ、無理矢理恋人にしなければ。
海斗はきっとそんな未来を夢見てたはずだ。もしかしたら、今も。
僕がこんなことをしてる間にも、海斗が好きになるはずの女の子は他の男と結ばれてるかもしれない。僕がこんなことをしてる間にも、海斗と結ばれるはずの女の子が他の男に恋をしてるかもしれない。
僕が海斗の未来を潰してるんだって。そんなこともうとっくに気付いてた。
だけど。
僕だって、海斗が好きで、大好きで。一生一緒にいたいと思ってるんだ。だから。
「僕も、好きだよ」
僕を、好きになって。
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