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Vivre dans la révolution~革命に生きて
僕の居場所がない
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デュプレイ家に向かうディディエ、ギョーム、ジャン=クサヴィエ。
「Bonjour」
ディディエはデュプレイ夫人とハグをしていた。
「Bonjour,Didier,Guillaume et Jean=Xavier!」
「おお?ディディエ来たかい?」
デュプレイ夫人の背後には、ジャン=ミシェルがいる。
デシャン一族の料理人で、双子の兄弟。ギョームとは親戚同士である。
「Bonjour monsieur Deschanmp」
居間には、ロベスピエール兄弟、フリップ・アンリエット兄妹がいる。
「そろそろ、ルイが来るんじゃないのかな?」
フィリップ=ル・バである。アンリエット・ル=バはフィリップの実妹であり、ルイの婚約者であった。
「え・・・?今・・・なんて・・・?」
「どうした、ディディエ?」
「いえ、なんでもありません!和気あいあいは本当に素晴らしいことですよね」
ディディエはおどけてその場を繕っていた。
「Bonsoir」
ルイが程なくしてやって来た。
「Bosoir,monsieur」
ディディエはルイに対し、ぎこちない。
わいわいと楽しく和やかになるはずの夕食会のはずだったけれど。
「自分の居場所がない」
ルイのきつい視線がディディエに容赦なく突き刺さる。針のむしろに座らされた感じがする。
「・・・済みません・・・具合が急に悪くなり、これで・・・失礼します・・・」
ディディエは居たたまれなくなり、皆に会釈しながら、デュプレイ家を後にする。
ギョームはそんなディディエの様子を疑うようになっていた。
ルイの婚約者でありながら、目に焼き付いていたアンリエット。
途中で抜けたディディエを見て、冷ややかな面持ちをしていたルイ。
ルイのそんな態度が気がかりなマクシミリアン。
兎に角、一人になりたかった。息苦しくなった。
*****
ルイの部屋。
ルイは窓のそばに立っていた。
表情がクールだった。
マクシミリアンがノックして入って来た。
何やら、仕事関係のようだが、どうしても、気になることができたよう。
「サン=ジュスト君、入るよ?」
「どうぞ、入ってください」
ルイはばつを悪そうにして、マクシムを部屋に入れる。
「ディディエ君との間に何があったのか?」
「・・・これは・・・二人の問題です。・・・ロベスピエールさん、口出しはお控え願いたいのですが・・・」
ルイは言いづらそうにしていた。
え・・・何を言い出すのだろう・・・
「・・・そうか・・・わかった・・・」
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