アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Vivre dans la révolution~革命に生きて
革命の薔薇~混沌と
-
マリーが処刑されて、翌月・・・
革命は終結されるわけがなく、エスカレートしていった。
次々と、反対派は容赦なくギロチン送りされていく。
『こいつは王党派だぞ!捕らえて、徹底的に取り調べろ!』
エベールは牢番を使い、ジャン=ミシェルを捕らえる。
その前から、ディディエの周辺を徹底的にマークをしていた。
コンシェルジュリに移送されたジャン=ミシェルの裁判が執り行われた。
「どっちにせよ、デシャンは有罪判決だ。弁護士つけても無駄だろう」
案の定、形ばかり。見せかけだけの裁判で、有罪判決と処された。マリーの裁判より酷いものだった。
その翌日、ジャン=ミシェル・デシャンたちはギロチン送り。
「わたしのエルネスト・・・」
わが子に癒されているマリー=エリザベート。
ジャン=クサヴィエにとって、エルネストは可愛い甥っ子。
「マダム・デシャン、悲しいお知らせがございます」
「なんですって・・・!?」
「ジャン=ミシェルが!?」
悲しんでいる暇はない。
マリー=エリザベートはジャン=ミシェルの名誉を回復するため、一生懸命奔走した。
親戚であるジャン=フランソワという伝手を使った。
しかし、それもむなしく、マリー=エリザベートたちも逮捕され、コンシェルジュリに移送。
デシャン邸に兵士たちが乱暴に捜査のメスを入れられていた。
「わたしの天使エルネスト・・・あなたを命がけで守って見せるわ・・・」
マリー=エリザベートは両脇を抱えられながら、連行されていく。
牢番との会話、貴族の国外への亡命に資金を援助した罪、ジャン=ルイとジャン=ダヴィッドに対しての性的虐待などをでっち上げられていた。
(その証拠となる資料は無理矢理、ジャン=ルイ、ジャン=ダヴィッドに対し無理矢理著名させられていた)
そこには、死の恐怖におびえていた囚人たちが沢山収容されていた。
「マダム・デシャン」
「大丈夫ですよ」
マリー=エリザベートは、仲間を励まして元気づけてあげていた。
王党派ではあるものの、貴族出身ではなかった。
翌日、マリー=エリザベートも最愛の夫ジャン=ミシェルの後を追い、刑場へと旅立った。
処刑の妨げにならないよう、手入れをされた明るい栗色の髪の毛は乱暴に切られていた。
「もうじき、わたしはジャン=ミシェルに会えるから幸せです」
23歳という若さで、堂々たる最期だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 71