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Vivre dans la révolution~革命に生きて
死を覚悟した
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「ロベスピエールさんが倒れたんだ」
ティエリはジャコバン党本部に向かう。
馬車の中で、ティエリは人々がひそひそと話をしているのを目撃する。
『ジャコバン党は独裁者だ。血も涙もない。ダントンやデ=ムーランに対しても手をかけたほどだ』
『極端な話。国王たちが生きていたときのほうが、全然ましだった』
そのころには、ジャコバン党に不満を覚えるひとも増えてきている。
『特に、ロベスピエールの右腕と言っているサン=ジュストは・・・あの王党派学生と寝ていたそうだ』
のちのテルミドールの暴動(クーデタ)の張本人たちのテルミドリアン。
ジャン=ランベール・タリアン(Jean-Lambert Tallien, 1762.1.23-1820.11.16),ジョゼフ・フーシェ(Joseph Fouché, 1759.5.21-1820.12.25),ポール・フランソワ・ジャン・ニコラ(Paul François Jean Nicolas, vicomte de Barras, 1755.6.30-1829.1.29)。
フーシェはマクシミリアンの妹シャルロットの元恋人だった。特別ハンサムではないけれど、純朴な真面目な政治家・教師として活動していた。しかし、マクシミリアンを貶める発言など陰湿かつ狡猾なやり口により、破局した。
また、国王ルイ16世の処刑裁判で自身は処刑の賛成に投票したのは兎も角、自分の利益のためなら、周りを貶めるなどの自己保身の男そのもの。今でいうフレネミーと言っていいだろう。
『シャルロットさん、オーギュスタンさん・・・お兄さんは心労ですね。絶対に安静にさせてくださいね』
『Oui,monsieur』
ティエリはマクシミリアンの診療を終えて戻ってきた。
「ディディエ。ジャコバン党に不満を覚えている人たちが今、増えてきている。接触は避けたほうが身のためだ」
ティエリはディディエの忠告をする。
「あ・・・ウイ・・・」
「隠し事をしているのか?僕の目には誤魔化されないぞ。まさか・・・サン=ジュストさんと・・・?」
ディディエは答えられるわけがない。
「とんでもない!我々と敵対同士だぞ。もし、ディディエとかれのことをこれ以上のことを知られたら路頭に迷いかねない!」
最近はジャコバン党での研修中止が相次いでいる。
「どういうことなんだ?なんてことだ、パリは!!」
ディディエはパリの街並みをなりふり構わず駆け抜ける。
「済みません。ロベスピエールさんたちの身に何が起きたのでしょうか?」
「はぁ?」
「おまえは、ロベスピエールの側近と寝ていた内通者ディディエ・メンディーか?」
「何のことでしょうか?あくまで知人なだけですが?」
ディディエは兵隊たちから両脇を抱えられ、コンシェルジュリに投獄された。
ディディエは目隠しされ、縛られていた。
「おまえ、ルイ・アントワーヌ・レオン・ド・サン=ジュストと寝ていたディディエ・メンディーか?女との経験なさそうだが・・・?」
フーシェはディディエの顎を乱暴につかむ。
ディディエを品定めするかのような面持ちで見下ろす。その間に看守たちは衣類を剥ぎ取った。
「こいつは男のくせに身体で男を誑かすような下衆男だ」
フーシェはディディエの胸の突起部分を弄ろうとする。寒気が容赦なく襲った。
「調教済みだな」
一人の男がディディエにナイフを突きつける。
ズボンや下着に刃を入れる・・・
最早、絶望感に瀕するディディエ。
このままギロチン送りになったほうがましだ。
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