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冷たさと温もり。3
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朝起きたのが午後に近かったので朝昼兼用のご飯になった。
午後からは俺の体調を気遣ってくれて、颯斗さんの家でまったり映画を見たりして過ごした。
夕方になり、流石に二日連続で泊まるわけにも行かないので家に帰ることにした。
「じゃあ、いろいろとありがとう。
ほんとに、飯美味しかった。」
「うん。そう言ってもらえて嬉しいよ。
また、食べたくなったら言ってね。」
「おう。その時は頼む。」
俺は家に帰り、ドアを開けるとそこには千晴のものは何一つ残っていなかった。
どこか、ガランとして冷たい部屋に前までこんなに部屋暗かったっけと感じた。
幸せな時人生が輝いて見えるというのは、あながち間違いではないのかもしれない。
荷物を部屋に持っていったが、その後何もする気が起きずリビングのソファーで黄昏る。
たくさん千晴との思い出が詰まっているこの部屋で1人という状況は今の俺には耐え難い。
気づいた時には涙が止まらなくなっていた。
「千晴……。」
名前を呼んでみても返事をするものは誰もいない。
ただ、寂しさだけが俺の心を支配していく。
「棚木くん…。」
そんな時、ここにはいるはずの無い人の声と共に俺の背中からは温もりが伝わってくる。
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