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冷たさと温もり。5
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「…んで。」
「え?」
「なんで、俺なんかに優しくするの。
彼女に振られて可哀想だって同情してのか?
それだったら、今すぐ帰れよ。
俺は…!お前みたいになんでも器用にこなせるような奴じゃないんだよ…!」
気づいたら俺は感情任せに颯斗さんにそんなことを言っていた。
こんなのはただの八つ当たりだ。
颯斗さんは何も悪くない。
悪いのは全部俺なのに。
なんで俺ってこんな性格してんだろ……。
怖くて颯斗さんの表情が見れなかった。
これはもう、確実に嫌われた。
「…ほんとに、同情だと思った?
同情でここまで優しくすると思ってるの?
俺は、棚木くんが思ってるほど優しくないし器用でもないよ。
同情なんかじゃなくて、自分の意思で棚木くんを支えたい棚木くんに頼ってほしいって思ってる。
…俺は棚木くんのことが好きだよ。」
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