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冷たさと温もり。6
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急に喋り始めた颯斗さんの顔を見ると、真剣な表情で俺が彼に向かって言ってしまった言葉はなんて酷いんだと改めて思い知る。
同情でこんな顔をするわけない。
いや、こんな顔はしないと信じたい。
「っ。ありがとう…。
ごめん。俺颯斗さんに酷いこと…。」
「そんなこと、気にしないでいいよ。
カッとなって言っちゃったんでしょ?」
「でも俺…!」
「あーもう、めんどくせーなぁー!
言われた本人が気にしなくていいって言ってるから気にすんな!」
普段柔らかい雰囲気の颯斗さんが感情を出して言ってくるものだから驚いてしまった。
「…あー。ごめん。
だから、ほんと気にしないで。」
「…わかった。
あと、俺も颯斗さんのこと案外好きだぜ。」
そう言うと颯斗さんは頭を抱えてしまった。
「…そういう意味じゃないんだけどなぁ。」
「え?」
ぼそっと呟いた颯斗さんの言葉は俺には聞こえなかった。
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