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未知の領域。6
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「そりゃ、いきなりあんなことされたら誰だって気にするだろ!
まじで、ふざけんなよ…!」
あんなことしてきた颯斗さんが悪い。
俺はただ薬を盛られただけであって、あーなるのは不可抗力だ。と自分に言い聞かせるし実際にその通りだから。
「昨日のことに関しては最低なことしたと思ってる。
棚木くんを傷つけたとも思ってる。
本当にごめん。」
颯斗さんは本当に申し訳なさそうな顔をしている。
俺は許すべきなのだろうか…。
心に傷を負うまではいかないが、かなりの衝撃を受けたのも事実で、さらに颯斗さんの発言通り千晴のことなんて考えれないようになっているのも事実なのだ。
「…昨日のことについては驚いてるし颯斗さんに対しての怒りがない訳じゃないけど、あの時颯斗さんがいなかったら俺は今日元気に会社に行けてたか分からない。
だから、そこに関してはありがたいと思ってる。」
「棚木くん……!」
俺の言葉を聞いて、目にうっすらと涙を浮かべてる颯斗さん。
こんなことになるなら、やらなきゃいいのに。
そう思うが今はそれを言うのはやめておこう。
「…見苦しいとこ見せちゃったな。
俺、一旦家に帰ってから出勤するからもう帰るよ。」
俺にそう告げて、手早く荷物をまとめ颯斗さんは帰っていった。
「あの人の考えてること、ほんとに分かんねぇ…。」
一人になった部屋で、颯斗さんに出会ってからのことを色々考えながら朝食をすませ会社に向かった。
ていうか、同じ部署じゃなくてよかった……。
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