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変化。4
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笹倉side
数日前から、棚木くんの様子が少しおかしいように感じる。
なんというか、人を避けているような感じだ。
同じ部署で働いているわけではないし、そこまで会う機会は多くないから俺の気のせいなのかもしれないけど…。
あ。噂をすれば棚木くんだ。
しばらく観察していたけど、やっぱりどこか様子がおかしい。
後ろから人に話しかけられたら一瞬だけ怯えたような表情をしている。
その表情はすぐにいつも通りになるから、棚木くんの考えていることが分からない。
「棚木くん。」
俺は思い切って話しかけてみた。
すると棚木くんは他の人とは明らかに違った怯え方をした。
「…俺、なにかした?」
俺の言葉を聞いて棚木くんは、えっ。と驚いた。
どうやら、無意識にしていた反応らしい。
「いや、そうじゃなくていきなり声をかけられてびっくりしただけだから。
変な反応してごめんな。」
取り繕った様な笑顔を向けて、足早に立ち去っていく棚木くん。
何が彼をこんな風にしてしまったのだろうか。
なにか抱えてるのなら、もっと頼ってほしいのに俺は何もすることが出来ないのか…?
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