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変化。7
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「あら!修、久しぶりね!」
母さんの病室に入ると、いつも通りの笑顔で迎えてくれた。
大したことなさそうで少しホッとする。
「久しぶり母さん。見ての通り元気だよ。
母さんこそ体調はどう?」
「ごめんね。心配かけちゃって。
少し疲れがたまってただけだから大したことないわ。
3日ほど検査入院しなきゃいけないけど…。」
「大丈夫とは言え、今くらいはゆっくり休まないといけないからね。」
母さんは何かをしていないと落ち着かないタイプの人だから、3日病院で何もせず過ごすというのはつまらないのだろう。
かなり不服そうにしているが、また倒れられでもしたらこっちの胃に穴が開くかもしれない。
「あ。そうだ修。悪いんだけど家《うち》に帰って取ってきてほしいものがあるんだけどいいかしら…?」
家…というのは俺の実家のことだ。
もちろん取りに行くことは全然いいのだが、実家暮らしをしている弟に会う確率は必然的に病院よりも高くなる。
ちなみにここまでは、母さんのことが心配で何も考えずに来たに等しい。
しかし、俺の問題で母さんが困るのは申し訳ない。
親父や兄貴はどうしたと聞けば、病院には来たものの急な仕事が入ったらしくすぐに帰ったという。
「全然いいよ。何持ってくればいい?」
大丈夫。もし会えばさりげなく逃げればいいだけ…。
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