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変化。9
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「兄さん……きてたんだね。
母さんには会った?…母さん元気そうで安心したよ。」
向こうも俺がいるとは思ってなかったのか、驚いていたがすぐに前と変わらない笑顔を俺に向けてきた。
前まではこの笑顔に癒しすら感じていたが、あの日の光景を思い出してくるから今は苦手だ。
「あぁ…久しぶりだな、翔真。
ほんと、安心したよ。」
恐怖を悟られないように、当たり障りのない返事をする。
早くこの場から離れたい。
その思考が俺の頭を埋め尽くす。
「じゃあ俺母さんに荷物届けに行くから、また。」
そう告げ、俺は家の門へと向かう。
「まって、兄さん。」
翔真の横を通り過ぎようとした時に左手を掴まれた。
反射的に体が強ばる。
そんな俺の様子を見て、ごめん。と言い翔真は手を離した。
「一つだけ、一つだけ聞いてもいい?」
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