アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
伝えたい想い。
-
俺が颯斗さんに対する恋愛感情に気づいて数週間、少しづつ冬に向かって移りゆく季節になった。
まだ少し残暑が残っているが8月の猛暑に比べれば優しいものだ。
自分で好きと認めたとは言え、まだあまり好きという感情にピンと来ていない。
それに最近は俺も颯斗さんもお互い別々に大きなプロジェクトを抱えているため会う機会がほとんどない。
せっかく仲良くなれたのになんだか随分と離れてしまった気分だ。
…だめだ。こんな事考えてたら気分が沈んでくる。
仕事に集中しないと!
「棚木ーこの間の報告書を総務部に持って行ってくれないか。今手が離せないんだ。」
自分の仕事に取り掛かろうとしたところで部長に呼び出された。
てか何かと俺を使ってくるけどなにか俺に恨みでもあるのか?部長の野郎め。
なんて心の中で悪態をつきながら、顔には営業スマイルを浮かべ書類を受け取る。
我ながらいい作り笑顔だ。
えっと、届け先は総務部って言ってたな…てことは颯斗さんいるかな?
最近会えてなかったから少し顔を見たいなとか思うけど、めちゃくちゃ会いたいとかそういう感じではない。
いつも通りで何も変わらないように過ごせばいいんだろうけど、あれ以来変に気になってしまう自分がいる。
「とにかく、仕事はしないと…。」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
75 / 136