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伝えたい想い。4
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駆け足になりそうになる自分を落ち着かせながら俺は給湯室へと向かった。
「すいません颯斗さん。お待たせしました。」
「俺から誘ったことだし別に気にしなくていいよ。
はい。コーヒーどうぞ。」
「ありがとう。いただきます。」
俺に気づいて微笑む颯斗さんの顔は、先程までの疲れはどこに行ったんだろうかと思うほどに優しく穏やかなものだった。
俺は耐えきれず目を逸らした。
あぁ。これだ、俺はどうやら颯斗さんの笑顔に弱いらしい。
ドキドキとうるさい心臓がバレないように平然を装う。
「颯斗さん大分疲れてるみたいだけど、大丈夫?」
「うん。ちょっとトラブル起きちゃってそれで少し立て込んでるだけだから心配する程じゃないよ。」
口では大丈夫と言ってはいるが、やはり疲れているようで小さく欠伸をしたのを見ていたから正直説得力はない。
「…あんま無理しない方がいいよ。」
「…棚木くんが優しい。」
「どういう意味だよ。」
「そのまんまの意味だよ。」
なんか颯斗さん、俺の扱い方が上手くなってきてる気がする…。
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