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伝えたい想い。9
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しばらく他愛もない話をしているうちに、前みたいな少しふざけあえる雰囲気に戻ってきてホッとする。
その時ふと隣の席から聞こえた会話が耳に入った。
「ねぇねぇ。あの人かっこよくない?!」
「えーどれー?」
「ほら、あそこにいる背の高い男の人!」
「ほんと!めちゃくちゃイケメンじゃん!」
「目の保養だわー。」
盗み聞きしつつ気になったので俺も隣の女性二人組が向ける方へ目線を動かすと、そこにいたのは確かに高身長で甘いマスクを被ったイケメンだった。
そしてさらに言えばそいつは俺の弟、翔真だったのだから俺は驚いてしまい、無意識に翔真をジッと見つめていた。
合コンなのか翔真の周りを女子達が囲っている。
幸いにも向こうは俺たちの存在にまだ気づいてないようだ。
気づかれてないなら下手に反応しない方が懸命だと判断した俺は颯斗さんの方へ向き直る。
「いいねー。若いって。」
俺が翔真の方を見ていたことに気づいた颯斗さんがそんなことを言ってきたが、颯斗さんも若い部類には入るじゃないか。
まぁ、颯斗さんの言っていることに共感しないでもないけど。
「そうだなー。
大学で遊び呆けてた頃が懐かしく感じる。」
「棚木くんはまだまだ若いよ。」
「いや、颯斗さんも俺と同い歳でしょ。」
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