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信じること。3
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「俺に彼女はいないよ。」
「え。あ。そうなんだ……。」
ホッとしたように小さく息を吐く姿が何故だかとても愛おしく思えて、抑えていた気持ちが溢れ出しそうになった。
「俺は棚木くんと付き合いたいと思ってるよ。」
「…!!」
「だけどそうなったら俺は棚木くんから離れる気は無いし、離れさせる気もない。
それでも本当に俺と付き合いたい?」
「そんなの俺だって同じだよ。
もし颯斗さんが俺の結婚のことなんかを考えてるのならその心配は要らないよ。
兄には許嫁がいるから会社の跡取りのことなんかに関しては俺はほとんど関係ない。
たとえ関係あったとしても俺は、俺自身の意思で颯斗さんを選ぶ。
両親に家族の縁を切ると言われてもそれならそれでいいと思ってるくらいには覚悟は出来てる。」
棚木くんは覚悟を感じる強い眼差しでそう言い放った。
「でも…。」
男同士の恋愛なんて棚木くんの思っている以上に周りの目が痛いことを知らないからそんなことが言えるんだ。なんてひねくれた俺がどうしても出てきてしまう。
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