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信じること。4
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そんな俺の様子を見ていた棚木くんにこんなことを言われた。
「ねぇ。好きって気持ちだけじゃダメなの?
お互いがお互いを好きってだけじゃ付き合えないの?」
その言葉にハッとした。
世間体を気にしてるのは俺の方じゃないのか。
そんなこと今更気にしても仕方が無いことだ。
家族は俺のことを認めてくれてるのに…。
棚木くんを理由にして俺が人と付き合う恐怖から逃げてるだけじゃないか。
お互いがお互いを好きでいる。
簡単なようで難しいこの条件が満たされているのなら、俺は言うべきだ。棚木くんに。俺がずっと望んでいたことを。
「…ごめん。棚木くん。」
「謝らないでよ…。」
少し不安げに言葉を発する棚木くんを抱きしめて俺はきちんと自分の想いを伝えた。
ずっと隠して逃げてばかりいた本音を。
「好きだよ。修。愛してる。
こんな俺でよければ付き合ってください。」
「颯斗…さん…!俺の方こそ、よろしくお願いします…!!」
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