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?045.拓磨のお話
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慶が転校してきて一週間が経った。
ってまだ一週間かよ!
慶はたった一週間でもクラスに馴染んだようで…ってそうだよな。
勉強も出来てスポーツも出来て
イケメンだし背も高いし…って別に褒めてるわけじゃないぞ!!
お、俺は誰もが思ってる事を言ってるだけだ!!…え?それも褒め言葉?ちげーよ!
たった一週間でクラス全員と言葉をかわした慶でも昼休みはやっぱり俺たちの所に来る。
転校初日以来、慶はキスしてこなかった。
よかったぁ…このままだったら俺、お嫁に行けないっ…////
ちょ、冗談だって、嫁になんか行かねーって
「拓磨?!慶?!行くぞほら!」
昼休みになったからいつもみたいに
2人を呼んで屋上に向かおうとする。
「ちょ、大きい声で言わないでっ!」
慶の昼食時間はまだまだ狙われているようで
大きな声で言うのを拒む。
あ…そうだった、慶を呼ぶと女子からの視線がものすごく痛いんだ俺…
「わかったわかったごめんごめん。
あ、拓磨?早く行くぞ?」
まだ椅子に座ったままの拓磨に声をかけた。
いつもなら俺が弁当を取り出してる時にはもう俺の席の近くで待機してるのに。
今日は弁当も出さずに椅子に座ったまま固まっている。
なんか…様子おかしくねぇか?
「あ…お、オレ今日はちょっと…せいとかぃちょ…………」
だんだんと声が小さくなってくる。
いつもそうだけど←
「あぁ、そうなんだ。わかった、じゃあな?」
「うん…」
俺は慶と2人で屋上に向かって歩き出した。
ん…?さっき拓磨なんていってたっけ?
「なぁ慶、さっき拓磨なんて言ってた?」
俺よりも耳のいい慶に聞いてみる。
「せいとかいちょ、って言ってた気がするけど?」
「生徒会長?なんで?」
「いや俺もそこまでは知らないよ」
生徒会長?なんでだよ?
拓磨が生徒会長に用あんのかな?
それとも逆か?生徒会長に呼ばれてるとか?
いつも一緒にいるから
なんかちょっと心配だな…
「なんか意外だよな、拓磨が生徒会長と関わってるなんて」
「まぁね、拓磨目立たないからね」
だが深入りはせず俺たちは屋上に向かった。
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