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053.拓磨のお話-幸せ-
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拓磨side
せいとかいちょ…尚樹くんは…なんでオレにき、キスなんかしたの…
「…せいとかぃちょ……なんで………?」
すぐ目の前にいるオレより背の高い生徒会長を見上げて言った。
ビクッ!
急に生徒会長の肩が跳ねた。
「………………?」
怖がられた…のはないか…
「ご、ごめ、た、拓磨、え、えっとな、あの、あのな、」
「会長落ち着いて下さい。」
なんだかよくわからないけど凄く動揺してる生徒会長を副会長がなだめている。
なんでそんなに動揺するの…
「そ、そうだな…悪い。」
真っ赤になっていた顔から
いつもの白くて落ち着いた顔色に戻る。
「で…俺がなんで拓磨にこんなことしたかってか?」
オレは黙って頷いた。
「あのな、拓磨、次はちゃんと聞いとくんだぞ?いいな?」
生徒会長がオレの肩をそっとつかんでオレに言い聞かせる様に言う。
それにオレは黙って頷いた。
「俺はな、お前のことが…
好きなんだ。」
……………え…?
今なんて言ったの…す、好き?好きって言ったの…?な、なにが好きなの…?
頭の中がうるさく騒いでいる。
すると急に体があったかいので包まれた気がした。
「俺はお前を愛してる、愛してるんだよ…」
切なそうな声が耳元で聞こえる。
愛…はじめてだ…その言葉を直接聞いたのは…テレビやマンガでしか聞いたことなかった言葉…
そんな声が耳元で聞こえた。
親になんか言われたことない…
抱きしめられたのもはじめてかもしれない…
この幸せはなに………?
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