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057.拓磨のお話-付き合って-
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尚樹side
しばらくしてから拓磨をソファに座らせて、四条(メガネのっぽ副会長)にあったかい飲み物を持ってこさせた。
俺は拓磨の隣に座って、落ち着くまでずっと拓磨のことを見ていた。
拓磨は熱いマグカップを両手で持ったままあまり動かないが、結構落ち着いた様だった。
「拓磨、落ち着いたか?」
ぼっーっとしている拓磨に声をかける。
「…………………ぅん……」
拓磨の小さい声が聞こえた。
よかった…落ち着いたか…
俺の隣にちょこんと座った拓磨がマグカップを机に置き、立ち上がろうとした。
俺は拓磨の手をつかんで止めた。
もう少し拓磨といたい。
それにまだ拓磨には話さなければいけないこともある。
そしたら拓磨はおとなしくまたソファに座った。
「拓磨、よく聞け。あのな、お前のことを学園のクソヤロー共が狙ってんだ。」
やっぱりびっくりしている様で、大きい目がもっと大きくなった。
目を見開いたと思ったら、下を向き、目を伏せて黒目をぐるぐる泳がせている。
下を向いた拓磨の顎を右手でくいっと上げ、俺の方を向かせる。
「俺はな、それが嫌なんだ。」
言い聞かせる様に言う。
そうしないと拓磨は聞かない。
黙って俺の話を聞く拓磨。
俺は話しを続けた。
「拓磨を他の誰のものにもしたくないんだよ。わかるか?」
俺の右手が顎に触れたまま、拓磨は黙って俯いている。
なんとなく拓磨の頬がぴんくに染まってる気がする。
「お前は俺が守る。だから俺と付き合って。」
拓磨の瞳をじっと見つめて言った。
珍しく拓磨が目を逸らさなかった。
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