アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
069.本当の告白
-
男に掘られたんだ……
だけどあの時の記憶はショックすぎて
ほとんど俺の頭から消えていた事だった。
俺にとって嫌な記憶…。
慶とのこの行為がきっかけで
俺の脳裏に焼き付いた記憶が蘇ってしまった。
別に今、慶にレイプされてるわけじゃない。
同意の上での行為だ。
だけどこれがきっかけであの記憶が、地獄の様な記憶が、俺の中に生き返ってる。
嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
あんな記憶、二度と思い出したくない…
なぁ頼む、どうかどこかにいってくれ。
俺のところに戻って来ないでくれよ、なぁ。
「……み………ずみ………いずみ!!」
ハッと現実に引き戻される。
慶…?あ、指が抜かれてる…
俺の頬から大量の涙が零れ落ちる。
「いっ、嫌だ!いやだぁ!頼む!頼むからぁ!やめてぇ!!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!」
嫌だ、来ないでくれ…
そう願ってもあの時の記憶は俺にどんどん迫ってくる。
時間がたつたびに俺の脳裏に焼き付いた記憶が表へと浮かび上がってくる。
「伊澄!伊澄っ!大丈夫!大丈夫だから!
お願い、俺の言う事聞いて!!」
現実から聞こえる慶の声が俺をまた覚醒させた。
「……は………け、慶……」
見開いた目からは
溢れんばかりの涙が流れる。
耳を塞いでいたその手をそっと外され
慶と向かい合わせになって抱きしめられている。
「……う…あ……ぁ…」
だめだよ慶、俺に触らないで。
俺は慶みたいに綺麗なんかじゃないんだ。
お願い、慶を汚したくないんだ。
好きなんだ。
だからお願い、俺から離れてくれよ。
「やだ…離さないから…」
俺の思ったことを察したかのように
言葉を発する慶。
だめ…離して…触らないで……
「いや…絶対離れない……」
「け、けぃ…だめ、だめ…
おれ、汚いの…だからだめ…離して…」
それでも慶が俺を抱きしめる力は強くなる。
「離さないよ…何回言っても。
言うたびに力強くして抱きしめてやる。
だから伊澄も俺を強く抱きしめて。」
やめ、て、くれ…
そんなこと、言わないて、くれ…
溺れてしまう…慶の全てに溺れてしまう…
「俺のことだけ見て?
俺は伊澄が好きなの。大好きなの。愛してるの。好きで好きでたまらないの。」
その言葉が、俺の涙を止めた。
そして、今まで以上の涙を溢れさせた。
「け、けぃいっ…好き…慶が好きぃっ…!
慶じゃ、なきゃ、やら…うぅっ…」
流れる涙を堪えて、必死に超えを絞り出す。
ここで想いを伝えなきゃ…
「ずっと、いっしょにいて…」
その言葉を言い終わるとほぼ同時に
俺の唇を慶の唇で塞がれる。
触れるだけの優しいキス。
それだけで涙が溢れ出してきた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
69 / 82