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073.ご褒美
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結局、俺たちの真剣勝負は慶の勝利で幕を閉じた。
会長は「おまっ!ズルしただろ!」とかなんとか言って、じたばたしてた。
そんな昼休みのやり取りが終わって、今俺たち4人は、のこり15分の昼休みを無駄に過ごしていた。
「ごいどー、お前らの経緯ってなんだ?」
急に会長が口を開いたと思ったら
なんかわけわかんないことを慶に言った。
ちょ、ちょっとまてよ!言うなよ!
「えー?俺たちの経緯ですか?えっとねぇ…」
「言うなよバカ!!」
とんだ暴露話をしようとした慶を俺は結構な声量で抑える。
「え?あ、2人だけの秘密がよかった系?
わかったわかったじゃあ聞かんわ」
なーに勝手なこと言ってんだこの人。
ひ、秘密とかそんなんじゃねーし!!
「え、伊澄?2人だけの秘密がよかったの?」
ニタァっと慶が笑いながら俺の肩を両手で掴んだ。
「なっ!?な、なにすんだょっ!」
「んー?俺が勝ったご褒美」
ふざけんなよ?ジュースとかマジ奢ってやんないからな!だって一抜け俺だもん!
「ジュースなら奢ってやんないぞ!
むしろ奢ってくれ!一抜け俺だからな!」
俺は慶の腕を振り払おうとした。
けど、結構しっかり掴まれていてびくともしなかった。
「ジュースなら後で買ってあげるから。ね?
だからご褒美ちょうだい?」
「だからいやだっ…んんっ!?」
意識がはっきりしてるからわかる。
こ、こいつ俺にキスしやがったな…!?
し、しかも会長と拓磨の前でっ………!
ま、拓磨は疲れて寝てるけど…
「ちょ…け、い、やめっ……んっ」
ささやかな俺の抵抗も虚しく、慶は執着に舌を絡めてくる。
くっそ…嫌なのに…
嫌なのにき、気持ちいい……
俺はふと瞑っている目を薄く開き、横目で会長を見た。
「…………………」
会長は俺たちの行為を黙って顔を真っ赤にしながら凝視していた。
あぁっ、恥ずいぃっ!!
またぎゅっと目を瞑り、零れ落ちる涙をぐっと堪えた。
「んっ…ふぁ…んぁ…っは、ぁう…」
やだ…変な声出る……会長見てんのに……
「…はぅっ……ふぁ、はぁっ……」
やっとのことで、慶の唇が離れた。
「お、おまっ…ふざけんなよぉっ……!」
「はははっまだ伊澄、舌まわってない〜」
こ、こいつっ……なんで息切れてねぇんだよぉ…あ、俺が息すんの下手なのか……
パチパチパチパチパチ
近くで拍手の音が聞こえた。
見ると会長が静かに手を叩いていた。
「いやぁ…見事だった。」
うぜぇぇえええええ!!!!!
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