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078.優しくするから
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「嫌…じゃないよ………」
俺は慶を抱きしめる腕を緩め、まっすぐと慶を見つめて言った。
い、嫌じゃないなんて…こんな言葉俺から出ることあるんだなぁ……
でも本音なんだ…慶で俺の嫌な記憶を塗りつぶして欲しい…俺の体に刻み込まれた形を跡形もなく消して欲しい…その上から慶を…
「伊澄……遠慮してるんじゃない…よね」
「してないよ…」
「本気で言ってるの…?」
「うん…でも優しくシて…?」
俺たちの会話が続いて、あぁ…今から慶とするんだなぁ…って実感した。
慶が俺の両肩を優しく掴んで真剣な眼で俺を見つめた。
慶はびっくりしたようで、いつもみたいに盛りまくったり、そんな慶じゃなかった。
「ほんとに……いいの?」
慶からの質問、たぶんこれが最後の質問だと思う。
「いいよ……シて?俺を慶で…いっぱいにシて…?」
慶の顔が真っ赤に染まった。きっと俺も真っ赤なんだと思う。
「優しく…するから………」
そう言って、慶は俺の唇に自分の唇を押し付けた。ただ、触れるだけの優しくて柔らかいキス…。
「んっ……」
唇が離れた時、なんだか甘い声が出たような気がした。それほど期待してんだろうな…俺
「伊澄……好き、大好き」
「ん…」
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