アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
便利屋と熊【2】
-
25米…75米…100米……。
狙撃場は最大で100米先の的を狙える。当てること自体は難しくないが、赤丸ど真ん中を連続でっていうのは骨が折れる。それに銃によって有効射程が違うから、そもそも狙う的も選ぶのが普通だ。
俺の隣に、ビリーがデザートイーグルを持って立った。デザートイーグルの基本的な有効射程は80米。通常なら、狙うは75米。けど、この男は当たり前のように100米の的に銃を向けた。
「……」
なんとも言えない緊張感が走る。カチリとリボルバーが回った。
中々の発砲音の後で、硝煙の匂いが漂う。
的を見ると、真ん中に綺麗な穴が空いていた。
「…さすがだな!」
エリックが笑う。
確かに、これは笑うしかない。俺と同じ…いや、俺以上の実力者かもしれない。
でも、俺は大の負けず嫌いなんだよなぁ?
俺は腰から銃を取り出した。ビリーと同じ、デザートイーグル。最近はアサルトライフルとか中距離ばっか使ってたが、元々俺は近距離銃が得意だ。
「…ふぅん、君も持ってんのか」
「そりゃあな。1個前の旧式だけどよ」
俺はビリーが撃った的を狙って安全装置を外した。
じっと的を見る。
まだ。
まだ…。
あ、ここだ。
銃声が鳴り響いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 76