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「相席してもいいかな?」
「あ、はい……」
男は俺が発情しかかってることをまったく気づいてないようだ。
良かった……この人も涼ちゃんと同じように俺のこの体質には影響されないようだ……
でも俺は発情しつつある。そんな素振りを見せないように顔を作る。
「涼ちゃん、いいって!」
「脅迫してねぇよな?『相席を許可しないと金とるぞ』とか」
「どんな脅迫の仕方なの?(笑)」
時々涼ちゃん変なこと言うなぁ……そう思いつつ必死に我慢する。
大丈夫……俺が我慢すれば誰も気づかない……
「すみませんね、こいつが……えっ……」
「涼ちゃん?」
もしかして俺の異変に気付いた?
そう思ったけど涼ちゃんが見ている方向は俺ではなく男の方だった。
「先パイ……」
彼の呼ぶ声が甘く響き渡る。
それに涼ちゃんと会った彼のフェロモンはさっきとは比べられないくらい増している。
このままじゃ俺が彼を襲うかもしれない……あまり飲みたくはないが伊織先生からもらった抑制剤を飲みこむ。
すると少しずつ発情は収まっていく。良かった……薬持っておいて……
何食わぬ顔で涼ちゃんたちの会話に入る。
「どうしたの?2人とも……もしかして知り合い?」
「まぁ、高校の……」
「え!?同じ高校!?そうなんだぁ……あ、初めまして、市川梓です!女みたいな名前だけど男です!涼ちゃん……涼一とは幼馴染です!」
そう言うと男が俺に続き自己紹介をした
「俺は坂口司……1年です……高校は先パイがたの後ハイです……」
「へぇー、高校の後ハイが同じ大学だと嬉しいね、涼ちゃん!」
「あぁ……」
なんか涼ちゃんも坂口くんも様子がおかしい。
もしかして訳アリかな……涼ちゃんの恋愛に関してはあまり聞かないようにしてる。
俺も知られたくないこともあるし……
しばらくすると一人の男がやってきた。
この男は大丈夫だ、発情しない。抑制剤が効いているからか?
「お待たせ、司!……あれ、この人たちは?」
「あ、ごめんね、さっき席が空いてなかったから相席してもらってたの」
「あ、そうなんですね!」
「君は?坂口くんの友達?」
「奥森夏です」
「俺は市川梓、こいつは幼馴染の佐々木涼一」
「え?涼一?」
涼ちゃんの名前を聞いて奥森くんが首をかしげる。
「どうしたんだ、夏」
「あ、いや……石倉さんに会いに行ったとき俺より年上の甥がいて……その名前が『涼一』ていう名前だから……もしかしてと思って……」
あぁ、そっか……景太さん、今年からこの大学で働くんだっけ……
そう思っていたら涼ちゃんが景太さんのことを話し始めた。
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