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飲み会の日になった。
「ごめん涼ちゃん、遅くなって」
伊織先生に「自分の体を知るために少し危ないことをします」と言ったら「あまりこういうことはしたくないけど、2日分の薬増やしておくね。くれぐれも無理は禁物、何かあったら連絡してね」と言われた。
そのせいで遅くなったとは言っていいような、悪いような……
「誘った本人が遅れてどうするんだよ」
「遅くなっただけで間に合ってるでしょ?あ、みんな集まってる!ほら行こ!」
俺は何だか変に興奮していた。あ、発情ではないから……
「げっ……」
「久しぶり、あずさ」
何でいるのか。できれば会いたくなかった人。
それは安藤隆。俺の体質を知っている人の1人。
なぜ知ってるのか。それはバレたから……
この体質になって最初に抱かれた先パイとの行為をたまたま目撃され、一時期体の関係を持ったときもあった。
でもそれが恋にはならず、ただの友達として関係は続いてる。
高校を卒業してからは特に何もなかったし、脅されることもない。
だけど……
「何でいるんだよ。お前は来ないっていう噂を聞いたけど……」
「そんなわけないじゃん。俺たちの仲だろ?抱き合った仲だろ?」
「うるさい。あれは俺がおかしかっただけ……って相変わらず近い」
昔からこいつとの距離は近い。なんでも隆は幼少期に日本にはいなかったらしく、周りの人が他人との距離が近い国にいたという。
で、今は俺の腰に手を回して俺を自分の方に引き寄せてる。
「なに恥ずかしがってるのさ?」
「俺はこういうの嫌いなの、元々……」
「発情してるときは大胆なのに?」
「……忘れろ。過去のことはすべて……」
「ムリ、あんなエロい梓を見たら嫌でも忘れられない」
隆と話をしているといつも調子狂う。
そっとため息をついてお店の中に入ろうと涼ちゃんに声をかけようとするけど……
あれ、いない。さっきまでいたのは確認できたのに……
まぁいいか……いざとなったらここから逃げるか、こいつを利用すればいい。
そう思いつつ、店に入った。
「……マジかよ……ハァハァ……」
店に入った瞬間、発情し始める。ここは人気のお店だから人がたくさんいるのは知ってたけど、こんなに早く発情するとは……
それに気がついた客が獲物を狙うような目で俺を見る。俺が見ただけで5人くらい……
それに気づいた隆が「外に出よう」と声をかけてくれていったん外に出る。
「大丈夫か……?今、発情してるだろ?」
「少しね……大丈夫……これくらいならすぐ治まる……」
そう思い、カバンから薬を出そうとした瞬間、今までにない強烈なフェロモンが俺の前を横切った。
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