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景太さんに教えられた涼ちゃんの住所に行く前にスーパーに行って材料を買う。
「俺はお前のわがままに付き合ってる暇なんてない。さっさと済ませてくれ」
「そういうなら清水さんだけ車で待っていれば良かったじゃん?」
「お前が今千円しか持ってないというからだ。それ以上超えないように買えばいいものの、超えるの怖いからと俺を財布代わりにしたのはお前だろ」
「まぁ、そうだけど?」
仕方ないじゃん。何となく傍にいてほしいとか思ったり思わなかったり、よくわかんない感情がこの人に抱かれて右往左往してるんだし。
今までこんな感情持たなかったからわからない。
少しでも言い訳がないと行動できないから。
買い物が終わり結局、お金は足りて清水さんは何度もため息をついて、俺に文句を言ってきた。
「ちゃんと買うもの決めて、値段も決めておけば良かっただろう?そうすれば俺は車で待てば……てかここから歩いてすぐなら待つ必要なんかなかっただろうが」
「すいませんでしたぁー」
確かに涼ちゃんの家はスーパーから歩いて約10分、徒歩で行ける。そんなことも忘れてしまっていた。
何でだ?何か口実をつけて清水さんを引き留めたかった?
そんなわけ……あんな快感を植え付けられたから情が移っただけ。
気になったり好きになったりなんかしてない。
好きになるわけ……ない……
景太さんに会って2人で涼ちゃんの家に尋ねる。
涼ちゃんは突然来た俺らに驚いていたが、そんなの関係なしにお邪魔した。
「突然すまない、梓くんから涼一の体調が悪いと聞いて……心配で見に来ただけなんだ」
「涼ちゃん、ずっと具合悪そうだったのに無理に飲み会押しつけちゃってごめんね。そのお詫びにと思って来たの」
「ありがとう、わざわざ。ちょうどお腹すいていたところだから……梓、何か作ってくれないか?」
「うん!材料は買ってきたし!あ、最近ろくに食べてなかったからガッツリ食べると胃に負担がかかるからあっさりしたものがいい?」
「そうしてもらえるとありがたい」
「わかった、作るね!キッチン借りるよ!」
そう言って俺はキッチンでご飯を作りにいく。
こうやって涼ちゃんに甘えられるのは嫌いではない。
弱ってる涼ちゃん、かわいいもん!
誰かのために何かするのは本当は好き。
でも発情したときのように『本当はいらなかった』と言われてるような空気感や直接言われるのが怖くて信頼できる人しかしないようになってしまった。
景太さんと涼ちゃんが何か話している。
今は2人で暮らせてないって聞いたから2人で話せる時間もあった方がいいと思って料理は1人で作ることにした。
2人とも俺がいないと何もできないことあるからなぁ……2人とも不器用なところあるし。
何となく話が終わったと思ったタイミングで涼ちゃんに料理を持っていった。
「涼ちゃん!できたよ!」
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