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大学に着いて車から降りようとするといきなりキスされた。
触れるだけじゃなくて濃厚なキス。
一気にとあの香りが俺を包む。
こんなにすごいフェロモンなんか感じたら発情しちゃう……
阻止しようと抵抗するけどなかなか放してくれない。
「ちょっ……とあ……ンッ……ダメッ……」
「あずさ、好きだよ」
「授業……遅れる……って……」
「ちょっとだけ……」
恋人でもないのにこんな甘い声聞いたら勘違いしちゃう。
『あずさ……』
でも、あの声には勝てなくて……
「遅刻するからやめろ!」
大声で言うととあの動作が止まり、「ごめんね」と言って開放される。
ゆっくりとフェロモンが消えていき、熱も冷める。
「じゃぁ、行ってくる……」
「うん、行ってらっしゃい」
とあを見送った後、大学内へ入った。
授業が終わり、とあに伊織先生の元へ連れてってもらうとあの人の車があった。
もしかしているのかな……?
中に入ると本当にあの人がいて、鼓動が速くなる。
「な、何で清水さんがいるの……?」
俺に気づいてからじっと見てくる。
何だろう、俺何かついてるのかな?
「どうしたの?清水さん」
「お前、最近ずっと男といるのか?」
「え、何で?」
俺、変な匂いしてる?
自分の服を嗅いでみる。
「この間感じた匂いと同じ匂いがする」
首元に清水さんの顔。匂いを嗅いだ後、顔をムッとさせた。
「それがどうかしたの?」
「いや、別に……」
清水さんは目を反らしまた不機嫌そうにした。
え、なに。何でそんな顔してるの?
そんな顔されたら俺までモヤモヤしてくるじゃん。
他の人の香りが移って、不機嫌?
これじゃあまるで……
「嫉妬?」
「はっ?」
「あ、いや……なんか嫉妬しているように聞こえたから。まぁ、でも気のせいだよね……」
そうだよ、そんなわけ。
……ってなんで嫉妬なんて出てきたんだ。
恋人じゃないってーの、自惚れるな。
「だったら何だ?」
「えっ?」
「もし仮にお前が他の男に抱かれたとして恋人でもない俺が嫉妬していたらどうするんだ?」
清水さんが、俺のことで嫉妬……
「嬉しいかも……もし嫉妬してくれたなら胸がキュンってすると思う」
「何でキュンとするんだ?」
「何で……うーん、それは……」
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