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6 苦しい -1-
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あの後俺は流され、とあと寝た。
嬉しそうに微笑む彼、そんな彼にどんな顔をしていただろうか
こんな想いで受け入れたと聞いたら、どう思うだろうか
毎日とあは家へ来ては甘えてくる
嬉しい気持ちもあるけど罪悪感は消えない、後悔してももう遅い
いつも通り送ってもらい大学で授業を受ける。
涼ちゃんはいつものように眠いと言って話を聞いてくれなさそう。
相談したいけど言いづらい……
お昼になって彼の隣にはおなじみの恋人。必ずといって良いほど授業以外は傍にいる
『何でいるの』初めはそう言っていたけど何度もあるから言うのをやめた。
何度も涼ちゃんと2人きりになる機会があってもどう話したらいいのか、これは相談してもいい内容なのか、悩んでばかりで一歩が遠い
そんな毎日が続いて1週間ほどたったある日、熱が出た
「ゴホゴホ……ごめん……今日行けないや……涼ちゃん、あとよろしく……」
『ゆっくり休め。疲れが出たんだろ。』
「わかった……ゴホッ……ありがと、涼ちゃん……」
用件が済んだから電話を切ろうとしたらまだ涼ちゃんの声が聞こえて、もう一度耳に近づけた
「何か……言った?」
『お前俺に何か話そうとしてた?』
「え?」
『あ、いや……いつも何か言いたそうにしていたけど、最近ずっとつかさが邪魔してきただろ?だから言えなかったのかなって……気のせいならいいんだが……』
時々涼ちゃんはちゃんと話を聞こうとしてくれるからとてもありがたい。
本当に時々だけど……
「今は調子悪いから上手く言えないかもしれない……だから元気になったら時間取ってほしいな……む、ムリだったらいいんだけど……」
『無理じゃないから遠慮するな。いつでもいい。話しづらいことならお前の家で2人で話そう。つかさにはちゃんと言っておくから』
彼の優しい声が耳から全身に響き、今にも泣きそうになる
ダメだな……弱っているときに優しい言葉をかけられるとすぐに涙が出そうになる
今日はとあが大学のテストがあるからと言って夕方まで帰ってこないという
もし何かあったり買ってきてほしいものがあったら言ってと言っていたが、こういうとき何も食べたくなくなる。それにこういうときこそ、発情しやすくなる。
「うぅ……ハァハァ……」
寝ていなきゃいけないのに外へ行きたい衝動に駆られる
熱で辛いんじゃない。熱が出たことによって抑えていた何かに反応して体が発情し始める
ほしい、ほしい。体があの温もりを、人肌を求めている……
苦しい、辛い、解放されたい。
忘れたい……
誰でもいい。この苦しみから解放されたい、だから俺を抱いて……抱きしめて……
重たい体を、発情したこの体のままカギを開けて外へ走る
熱のせいでフラフラしてぼーっとする
だけど体が人肌を求め勝手に動く
他の人より嗅覚が鋭いせいか体が動くのはフェロモンが強い人間の方にだけ。
それ以外の人間には見向きもしない
早く、早く……俺を抱いて……誰でもいい。もう誰でもいいから……
いろんな人が発情した目で見てくる。息を荒くして俺を見てくる
どんどん俺の近くに人が集まる
この人たちに抱かれればもうこんな苦しい思いはしなくて済むんだ
そう思いながら近寄ってきた男どもに言う
「ねぇ……俺とエッチしてくれない?」
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