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周りの男どもは俺の言葉やフェロモンによって我を忘れ俺に触ろうとしたそのときだった
「触るな」
他の男どもとは比べ物にならないくらいのフェロモンの男
その男の言葉で全員が硬直する
この声、知ってる……ゆっくりと後ろを振り返る
「…し……みず……さん……」
「行くぞ」
そう言った後、俺の手をつかみ車へ連れ込まれる
「な、何で……何でここに……」
「伊織のところへ行こうとしたらお前を見つけただけ」
「な、なにそれ……」
「染谷、伊織のところへ」
「かしこまりました」
そう言うと車を発進させる
目の前に俺が気になっている人がいる。こんな発情した状態で会いたくなかった……
さっき俺は我を忘れて、とあや清水さんのことも忘れて、知らない男どもに抱かれようとした
そんな無様な姿を見て彼はどう思っただろう……
嫌われたかな、こんな俺じゃ清水さんは好きになってくれない
泣いてはいけないのに涙が出てきそう
体が熱い……だけどさっきみたいに誰でもいいから抱いてほしいなんて感情は出てこない
だって隣には清水さんがいるから、抱かれるならこの人がいい
ううん、この人じゃなきゃイヤかも……
伊織先生のところに着いて診てもらったら、ストレスでの発熱だと言われた
「梓くんの体質と似た人がいて、その人がうちに来たときいろんなことを教えてくれたの。その人は自分がそういう体質になってから、自分の体を知ろうと発情したときやその時の状況、原因をノートに書いているそうだよ」
「その人って?」
「梓くんも知っている人、染谷空邪。じゅんちゃんの傍にいる」
「えっ……あの人も?」
あの人って清水さんと一緒にいる……
「うん、今もずっと。梓くんよりはひどくはないみたいなんだけどね。」
「そうなんだ……」
ああいう真面目そうな人でも発情する体になるんだ……全然そういう風には見えないけど……
「くうちゃんによると……」
くうちゃん?……あぁ、染谷さんのことか。伊織先生って親しい人のことをちゃん付けで呼ぶんだなぁ。
「悩み事、心が不安定、特に熱などが出たときなどは、発情しやすい。またはフェロモンを強く感じた人と会うと発情する。って」
悩み事……確かに今言ったことに当てはまってる。
「今回風邪ひいたわけではなさそうだからそれに当てはまっているね。前も確かじゅんちゃんと来たとき発情してたよね?俺はわかんないけど、もしかしてじゅんちゃんってフェロモンがすごいとかある?」
あの人に初めて会ったとき、確かに強いフェロモンを感じていた。
今は慣れてきたのかあのときよりは感じないけど……
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