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お、俺のものにしたい……///?
真剣な表情で言う清水さんの顔は嘘なんかついてるようには見えなくて。
「あずさ」
「は、はい……」
名前を呼ばれ清水さんの顔を見つめていると、顎をクイっとあげられた。
「好き」
「ひゃっ……!!」
清水さんの低いエロボイスで『好き』と言われたせいで、変な声が出た。
「可愛い」
チュッ……
軽く唇に清水さんの唇が触れる。
いつも以上に甘々な清水さん。俺の心臓が飛び出そう。
「じゅーんちゃーん。イチャイチャしない!」
「……何だ、いたのか伊織。邪魔するなら帰ってくれ」
「ずっといたんだけど。ここ、俺の。帰るのはあなたたち!」
プンプンと怒っている伊織先生に対し、シレっとした顔の清水さん。
発情したときにお世話になったから、お礼を言わなきゃいけないってわかってるんだけど……
「じゃあ帰る。あずさ、行こう」
「ちょっ、待ちなさい!梓くんの体調はどうなの!?」
「俺のおかげで良好。けどフェロモン駄々漏れだから、しばらく俺の家」
「それは良いけど……梓くんと2人で話したいから、その手離しなさい」
その手…というのは、さっきから清水さんは俺の手を繋いでいてくれて。
「ヤダ」
「んなっ!」
さっきまでは普通に手を繋いでいただけなのに、だんだんと指を絡ませてくる。
『恋人つなぎ』みたいな……
こんなの初めて。誰かと手を繋いで胸がキュンとする日が、両想いになれる日が来るなんて。
嬉しくて口元が緩む。
「えへへっ///」
「…その顔は反則……」
清水さんの顔がだんだんと近づく。
も、もしかしてキスされる!?
慌てて目をつぶる。
けど……
「コホン。純佑様、そろそろお仕事の時間です。ご準備を」
車の中で待っていると言っていたはずの染谷さんがなぜか目の前に現れて、キスは寸止めに終わって。
「あずさの診察が終わったら向かう。それまで待たせておけ」
「ですが、もうすでに30分ほどお待たせしております。そろそろご連絡があるかと」
「そんなの無視してお……」
ピリリリ……
誰かの携帯から着信音が鳴る。
「……チッ」
清水さんが携帯を見ると舌打ちをした。
その後、ため息をつき『仕方ない』と言って電話を出た。
何の話をしているかはわからない。だけど俺の手は繋いだまま。俺よりあったかく、大きな手。
ゴツゴツしてる。
イライラしながら電話しているけど俺を見ると、フワッとほほ笑む。
電話が終わると「ごめん」と謝ってきた。
「今すぐ行かなきゃいけないところがあって。ごめん、最後まで付き合ってやれなくて」
「ううん、大丈夫。頑張ってね」
「ありがとう」
そう言うとさっきできなかったキスをくれて。
その後、清水さんは仕事へ行ってしまった。
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