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14 指輪 ‐1‐
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「お、俺……恋とか本気になったのは初めてで、恋人って何するかわかんない。でも今日、見たカップルを見て俺もあんな風に純佑さんとイチャイチャしたいなって……いいなって思った」
「あずさ……」
半分諦めてた。この体になって恋をするなんて無理だって。
でもこの人に会って、抱かれて。今までにないくらい幸せな気持ちになって。ときに不安になってまた幸せになる。
俺にだって普通に恋していいんだって。
「あ、こんな状態で言うことじゃないね、アハハ」
「あずさ……」
「…ん?」
何度も俺の名前を呼ぶ純佑さん。その顔は真面目で。
「俺と結婚しよう」
「・・・は?」
いきなり何を言うんだ、この人。ついに頭がおかしくなってしまったのか……?
「恋人でも十分いいって思ったが、やっぱりお前を嫁にもらいたい」
「…おかしい、おかしい。まだ最中の上に、恋人ではなくいきなり嫁になれと言われても、なんですけど」
俺の中にはまだ純佑さんのが入っていて、正常位だから俺の体勢もプロポーズを受けるような恰好ではないんだけど……
「わかった。また明日、お前にプロポーズする。だから今日は……」
「うわぁぁ!?」
急に動き出したと思えば、さっきよりも深く入ってきて。
「む、むりってぇ!」
「俺より若いからイケるだろ?」
ニヤッとほほ笑む姿はカッコイイけど、意地悪はもうお腹いっぱいだって!
でもそんなことは言えずに、一晩中喘がされることになってしまった。
「俺と結婚しろ、あずさ」
「……おかしいでしょ、いきなり結婚だなんて」
「そういう割には指輪はめてるじゃないか。気に入ったか?」
「自分ではめたんじゃなくて純佑さんが勝手にはめたんでしょ……」
朝起きて言われた言葉が『おはよう』ではなく『結婚しろ』。
しかもいつの間にか左の薬指には見慣れない指輪が。
普段、指輪なんてはめないから、違和感ある。
抜こうとしても上手く抜けない。入ったってことは抜けるはずなんだけど……
「んー!」
「なぜ抜こうとするんだ」
「見るからに高いものでしょ!こんなの学生の俺に似合わない!」
「学生っていってもいずれ社会人になるだろ?似合う男になる。お前は可愛いから」
キラキラと輝く指輪。アクセサリーとか興味ないからわかんない。
でも指輪に埋め込まれている宝石は間違いなく本物のダイヤモンドな気がする。
そうじゃなきゃこんなにキラキラするはずないと思うんだけど!
「全然意味わかんないから!てかこれいくらしたの!?」
「…言わない。言ったら絶対返品される」
いくら値段を聞いても何も言わない。
だから俺は服を着た後、寝室を飛び出し染谷さんを探した。
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