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「その言葉が出てくるということは俺と結婚することを前向きに考えてくれてるということでいいんだな?」
そ、その言葉とは……『もし結婚するとなったらいずれは俺も『清水』になる』ということだろうか。
「そ、それは……わかんない」
この先のことなんてわからないし、この体もいつまでこの状態かもいまだにわかっていない。
「…お前の体はずっとこのままかもしれない。現に染谷もまだお前と同じように戦ってる。だけど普通に俺の元で暮らせてる。大丈夫。俺はお前の傍を離れない」
「そ、そんなのわかんないじゃん……たまたま何かの相性が良くて好きになっただけかも。他の人に抱かれていいと思ったらそっちに行っちゃうかもよ……?」
冗談半分に言ってみる。
すると。
「お前の気持ちが他の男に移るということは俺に不満があるってこと。それなら不満を取り除くようにすればいい」
「例えば……?」
「体で満たす方法もあれば、お腹を満たす方法も。さらには愛情、脳を満たす方法も。デートがしたいなら連れてってやる。あまり行きたくないが、ラブホに行きたいならそこで……」
「…もういい……聞いた俺がバカだった……」
純佑さんの言うようなことは普通の人以上にすごいことばかりで。
今の発言にしろ、指輪にしろ、金がすごくかかりそうなものばかりだった。
やっぱり金持ちなんだなぁ……と思いつつ、俺を抱えたままで降ろしてくれない。
これだけのことをかなえてくれる人なら、何で他の人が名前呼びするのを嫌がるのだろうか。
器の大きい人だとは思うけど、変なところで小さいところが逆に可愛い、ような……
はぁ……と大きなため息をつく。
「…結婚とかよくわかんないけど、考えてみる……だから空邪さんに『あずさ』って呼ばせてあげて?」
「…あずさの頼みなら仕方がない。だが、許してほしいならお前からキスしろ」
「…えっ……?まじ……?」
「嘘つくか、こんなときに」
お姫様抱っこされて、しかも空邪さんがすぐそばにいるのに……
む、ムリ……恥ずかしくて死ぬ///
「む、むり……」
「じゃあ今までのままだ。諦めろ」
「え、それはイヤ」
「じゃあ早くしろ」
キスするのは良いけど、見られるのはイヤ!
「他の場所でじゃ、ダメなの……?」
「染谷には契約成立ということでちゃんと証人になってもらわなきゃならない。まぁ別にここじゃなくてもいいぞ。染谷に見てもらわなくても」
「それじゃあ……」
「でもキスだけじゃ終わらなくなると思え」
「え。」
そ、それって……また……
「俺はどっちでもいい。お前とキスできなくてもな」
き、キス……く、くそぉぉ……
「め、つぶって……」
「ん」
唇に目がいく。昨日この唇に何度も奪われ、体にもいろんな跡をつけられたんだっけ……
ゴクンッ……と息をのみ、空邪さんが傍にいるのにも関わらず、引き寄せられるように唇を重ねた。
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