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あずさの顔を見たらすぐに分かった。
「あ、え…と……///う、うん……///」
みるみるうちに真っ赤に染めあがる顔。見たことない柔らかい表情。
この顔は恋してる顔。あずさの周りに人が集まることはよくあるのはわかっていたけど、恋とかそういう意味では全然なかったからなぁ、みんな。
「お前にもそういう時期が来たんだな。よかった」
「あ、あのね、涼ちゃん……そのことなんだけど……」
「あぁ、なんだ?」
恋愛の相談か……?あずさとこんな話をするのなんて、久しぶり……というか初めてなんじゃ……
「え、えっと……『さっき好きな人ができたか』って聞かれたから……そうだって言ったんだけど、本当は……恋人ができまして……」
「こ、恋人!?」
「りょ、涼ちゃん!声がでかいよ!…す、すみません……」
俺が大きな声を上げたせいでざわつき、あずさは周りの人たちにペコペコしながら謝っている。
好きな人ができたと聞いたのは少し驚いたが、それ以上に好きな人が恋人になったとか……
「そ、そうか……あずさに恋人……」
な、何だか子どもからから結婚を聞かされた親の気分だ。
今まで幼馴染として一緒にいたあずさ。
そんなあずさに恋人が……
「あ、相手は……え、えっとまず年上?」
あずさにあんな高級そうなリングを送るんだから、金持ちかあるいは社会人のはず。
「と、年上…社会人……たぶん金持ち」
おぉ……りょ、両方……そ、それって……もしかして。
「お前、犯罪になるようなことしてないよな!?好きだってこと利用してお金貢がせて……」
「何でそうなるわけ?好きな人からプレゼントしてもらって大事に、なくさないようにネックレスにして持ってるの。
最初は俺もこんなもの受け取れないって言ったんだけど、『これを受け取らないのは俺の気持ちも受け取らないのと同じ』とかって言い始めて仕方がないからつけるように……あ、そうだ。それでね、涼ちゃんに相談があって」
相談?あずさが珍しい。自分から恋愛の相談してくるなんて……
「なんだ?」
「…け、結婚してほしいって言われた……」
ん?結婚?
結婚って言ったよな、こいつ。聞き間違えか……?
「…今、結婚って言ったか?お前」
「い、言ったよ……」
「…騙されてないか……?」
高いもの貢いで、結婚しようとして要らなくなったらポイッとかそういう感じじゃ……
「騙されてない」
「そいつ、お前の素性知って同情して恋に落ちたと勘違いして……」
「涼ちゃん、心配してくれてるのは嬉しいけど、純佑さんのことあまり酷く言わないでくれる?涼ちゃんだって他の人から坂口くんの悪口言われるのはイヤでしょ?」
・・・ん?何か、今引っかかった。
「い、イヤじゃないって言ったら嘘になる……」
「でしょ?だったら……」
「ちょ、ちょっと待った」
じゅ、じゅんすけさん……?
「何?」
「お、お前にプロポーズしてきたのって……お、男……?」
「うん。それがどうしたの?」
お、男だと!?
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