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「着きました。純佑様、梓様」
空邪さんに言われて降りようとしたんだけど。
「……んンッ……ついた…てば……///」
「もう少し……」
話が終わったと思いきや、いきなり『口が寂しい』とか言い出して、キスしたまま唇を離してくれない。
あ、言い忘れてた。最近ね、空邪さんが俺のこと『梓様』って呼んでくれるようになったんだ!
本当は『梓』って呼んでほしかったんだけど、『純佑様の婚約者様ですので』って断られちゃった。
でも嬉しい。空邪さんと近づくことができて。
空邪さんに呼ばれてから10分ほど経った後かな。やっと満足したみたいで唇を離してくれたが、力が抜けちゃって足がガクガク。
それを見た純佑さんは俺を抱えて家の中まで連れて行ってくれた。
俺たちの後からタクシーでついてきた涼ちゃんたちは、空邪さんに案内されていた。
「お前、大丈夫?」
「え……?」
案内され俺の傍にきた涼ちゃんが声をかけてきた。
「…ま、まさかあの野郎に何かされたんじゃ……」
何かされたといえば、キスされました……なんて涼ちゃんに言えない!///
「だ、大丈夫!あ、そうそう涼ちゃんは純佑さんと話がしたいんだよね?純佑さん!涼ちゃん!ここに座って……はい、どうぞ!」
2人を椅子に座らせ、話をさせようとするけど。
「あずさ、初対面同士なのになぜお前は入ってこない?」
「え、だってその方が話しやすいかと……」
「あずさ、紹介」
「は、はい」
純佑さんに言われ一人ずつ紹介していく。
「え、えっとまずは……清水純佑さん。俺の恋人です」
「恋人じゃなく婚約者」
結婚の承諾してないのに婚約者と言っても……(汗)
「つ、次に染谷空邪さん。純佑さんのお世話係?」
「染谷でございます」
空邪さんは涼ちゃんたちに軽く会釈した。
「次に佐々木涼一。涼ちゃん。俺の幼馴染」
「佐々木……お前、両親は?」
「お前って……まぁいいや。母親は病で亡くなり、父親は知りません。生きているって話は聞いたことありますが、実際に会ったことないんで」
「お前の父親の苗字が『佐々木』なのか?」
「まぁ、母親にそう言われたんで」
やけに涼ちゃんの話に食いつく純佑さん。
何でだろう?
「お前の母親の旧姓は?」
「石倉ですけど……」
「ちょっと。やっぱりこの人、市川先パイじゃなくて先パイのこと狙ってるんじゃないですか?…帰りましょう。この男は危険です」
「ちょっ……」
坂口くんが涼ちゃんのことつれて帰ろうとするけど、これじゃあ連れてきた意味ないじゃん!
「ストップ!純佑さんが涼ちゃんのことで何かあるのはわかったけど、後にしてくれない?別に純佑さんが俺のことどうでもよくて、涼ちゃんのこと聞きたいっていうなら、俺が帰る……」
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