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清水さんがあずさの顔を見ながら、好きなところ、可愛いところを話していく。
あずさの顔は真っ赤っか。またまた2人の空間。
この2人、すごく甘々。すぐに2人の空間に入り込む。見てられない、こっちまで恥ずかしくなる。
「嘘つき」
清水さんがそういうと2人の顔が近づく。こ、こんなところでキスしようとするな!///
「やめっ!」
「純祐様、梓様。お二人の時間ではありません。自制心をお持ちください」
『やめろ!』という前に染谷さんに注意された2人。こんなときでも染谷さんは平然と、淡々と話す。
慣れているのか、興味ないのかはわからない。
でも慣れているんだとしたら毎回のようにこういうことが繰り返されているわけで。
これが2人の恋。こうやってお互いに愛を確かめ合っているのだろう。
「じゅ、純祐さんのバカ!」
2人の空間から目を覚ましたあずさは清水さんにあたっているが、本人は『こういうところも好きだ』と嬉しそうに微笑むだけ。
何かすごく面白い光景。今までに見たことないくらい照れるあずさ。普段見られないことが目の前で行われている。
「プハハッ……」
急に笑えてきた。何でだろう、安心したのかな。
あずさが幸せってわかったから。まぁ、心配しすぎだったのもあるかな。
ここに来なくても良かったな、ムダな時間を過ごしてしまった。
「つかさ、帰るぞ」
「え…はい……」
帰ろうとしたとき、あずさに抱きしめられ、そして。
「ありがと……///」
なぜかお礼を言われた。
帰りは景太が近くの店で買い物をしてるというのでついでに迎えに来てもらった。
「奥森は?」
「夏はなんか用事があるそうだ。だから今日は約束してない。てかわかってて呼んだんじゃないのか?」
「お金がなかったから呼んだ」
結局残ってる分だけでも返そうと思ったけど、断られた。
でもお金をもらう代わりに『大学でのあずさの写真を撮ってこい』ということに。
「…坂口くん、何を見てるんだ?」
信号待ちをしているとき、景太がスマホで何かを探しているつかさに声をかけた。
「さっき会った清水純佑って男について調べてるんです。どっかで聞いたことある気がして……」
「清水なんてどこでもいるだろ……」
…なんて思っていると、景太が好きでつけていたラジオが耳に入る。
『皆さんこんばんわ。ラジオ〇〇の時間です』
このラジオ番組は確か、ゴシップネタについて話す番組だったっけ……芸能人が何していようと興味ない。
根も葉もないうわさばかり。どうでもいい。変えよう。
……と、思ったんだけど。
『さて続いてはこちら。大手◆◆会社の清水社長の息子、清水純佑さん』
「え?」
し、清水さんが……大手◆◆会社社長の息子!?
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