アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
-5-
-
『あぁー!楽しかった!』
『いっぱい乗ったな』
ジェットコースターにメリーゴーランド、コーヒーカップにゴーカート、お化け屋敷に脱出ゲーム等々。
たくさんのアトラクション、ライブショーを見て乗って。
今は観覧車の中。あと少しでてっぺんに来る。
『俺、初めて来た』
『うん、俺も』
『純佑も?』
『うん。親がこういうのに興味を持たない人で、どちらかというと海水浴とか、山でキャンプとか、自然に触れあうことが多かったから』
『そうなんだ……』
純佑さんにも初めてなことあったんだね。夢だってわかっていても嬉しい。
純佑さんの初めてになれて。
『もう少しで頂上だな』
優しそうに笑う純佑さん。やっぱりこの顔好きだな……
正面から純佑さんの横に座り直す。
キス……したい……
『…こっちに来たってことは誘ってるのか?』
うん……誘ってる。今すぐキスしたくて我慢できなかった。
『……して……?』
だんだん近づく純佑さんの顔。あと数センチで……キス……
「……!」
誰かの声が聞こえる。何だよ、今もの凄くいい所なんだけど!
『あずさ?』
夢の中の純佑さんが急に動きを止める。
「……!」
また聞こえる声。誰かが起こしにきた?もう少しだけ夢見させろよ……
純佑さんとキスできる所なんだから……
「……!」
騒がしくなる声。
もういい加減に……
「いい加減にしろ!……ん?」
起きたら目の前に純佑さんの顔。夢の中の純佑さんより、老けて見える。
「純佑さん、老けた」
「寝ぼけて何を言っている?」
そりゃ、そうか……夢の中の純佑さんは大学生。少しは老けるに決まってる。
「お前、今日はいいのか?大学、あるだろ?」
「え?今日は祝日……」
「祝日でも大学あると言ったのは誰だ」
あ、そうだ……今日、大学……
「あと30分で授業だぞ」
「な……!何で起こしてくれないのさ!」
「起こした。でも起きなかった」
「じゃあ送って!」
「じゃあ、キスしろ」
普段は『時間がないから後で』とかいう所だけど……さっき夢の中でし忘れたから。
「……んンッ……」
今日だけしてあげる。
[end]
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
121 / 764