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ただ今、橋の中間付近。
音は依然として途絶えず私についてきている。
なんだかいつもより、橋が長い気がする…
冷や汗が止まらない。
呼吸するのも怖い。
「あ"……ぁぁ"……」
キ、キィェェェェェシャベッタアアアアアアア!!!!!!
やめて!喋らないで!そこに何かいるってことを否定できなくなっちゃう!そんな声聞きたくない!!!
ダメだ……そろそろ気が狂う…
やっぱ走って逃げるか?
「た"ス……け…て…………」
うん!無理だ!逃げよう!
そう決めて、両手を握りしめ力を込めて走り出した。
怖くて仕方ないが、そんなこと言ってる場合じゃない。逃げないと……!
走り出して橋を抜けた直後のことだった。
次の一歩を踏み出そうとしていた左足が動かなかったのだ。
そしてその勢いのまま顔からすっ転んでしまった。
そこで気づいたのだ。左足が人間の手に掴まれていると。
なんと都合のいいことか、覚悟なんて決まってないまま後ろをゆっくり振り返るところで中二の頃僕が知った、テケテケの存在を思い出したのだ。
実はあの後家に帰ってから暇ができてしまい、仕方ないのでテケテケについて調べていたのだ。
テケテケの詳細はあの陽キャの男が言っていた通りだ。でももう1つ、あの男も知らなかったテケテケの豆知識を教えておこう。
テケテケは、
めちゃくちゃ速い。
時速150~160キロとからしい。
逃げようったって逃げられない。
てか、もしかしたら今死ぬかもしれないってときに思い出すのがこんなことって……もっとこう自分の人生を捧げてきた研究のこととかいろいろあっただろうに、ほんとにくだらない人生を過ごしてしまったんだな。
あぁ、もういっそ死んでしまってもいいのかもしれないな。
僕は後ろに振り向いた。
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