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孤独な1週間(3)
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陸「あれ……」
大きく開いた冷蔵庫の扉から溢れた冷気がひんやりと頬を撫でる
中はガランとして、何とも寂しい有様だった
陸「母さんの作り置き、全部食っちまったんだっけ」
母の置いていった2週間分のオカズは既に底を尽き、ある物と言えば麦茶とジャム、わずかなチーズ程度
抑制剤の副作用で食欲はあまりない
それでも何か口に入れろというのは母親の言いつけだ
陸「コンビニ…行くか」
最寄りのコンビニまでは歩くとやや遠いが、抑制剤が効いている今なら問題ないように思えた
麦茶を一口、口に含む
軽く寝癖を整え、少しでもフェロモンが漏れてしまわないようにハイネックを着た
これについては正直無意味だと思うが、要は気持ちの持ちようである
陸「よし、と」
使い古したヨレヨレのトートバッグに財布と携帯電話を入れて、下はジャージ姿のまま家を出た
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